線維筋痛症候群

広範囲な筋骨格系の痛みを主体とした慢性疼痛に加え、こわばり感、頭痛、睡眠障害、全身倦怠感、記憶障害、過敏性腸症候群や抑うつ状態などの精神症状を伴います。
 
また、自己免疫疾患に共通して認められる症状である関節痛、筋痛、易疲労と朝のこわばり、手足の自覚的腫脹もみられます。
 
膠原病様の病態を呈するにもかかわらず、疼痛・圧痛部位に炎症性所見や骨格筋の構造的異常はみられません。
 
痛みは一日の間でも変化し、激しい運動や運動不足・睡眠不足・精神的ストレス・天候などの外的要因によって悪化します。
 
基礎疾患のない繊維筋痛症では、75%以上は女性で発症年齢は20~60歳です。
40~50歳代の発症率が高いです。
 
線維筋痛症候群の病因・病理については不明の点が多く、原因は明らかではありませんが、遺伝的素因のある人が、特定の環境曝露源に遭遇すると発症すると言われています。
環境曝露とは、身体的外傷・感染症・情動障害・内分泌腺疾患です。
 
鍼治療は、主訴を改善するように治療を行いますが、広範囲な痛みを訴えている場合は全身的に治療をしなければならないケースが多く、症状が軽快していくのに時間がかかります。
治療は特殊な鍼を使用することが多いです。